【頭痛】治療例
治療の効果を知って頂きたいので、症例の一部を掲載しています。
症例5(頭痛・めまい・動悸・息切れ)
患者
30代 女性 豊川市
来院
2017年2月
症状
自律神経失調症でいろいろな症状があると言って来院。特にツライのが頭痛・めまい・動悸・息切れであった。二週間くらい前から喉が詰まる感じがあり息苦しい。この症状と同時に目の奥が締め付けられるような感じがして、目がかすんでふわふわとしたようなめまいを感じて吐き気もある。食欲もない。頭痛も起こりこめかみの辺りが痛い。両手に軽い痺れがある。病院では自律神経失調症と言われ軽い精神安定剤と漢方を処方されて飲んでいるが良くなっているような気がしない。10年くらい前から常に肩こりは感じている。ネットで自律神経症状には鍼治療が効果的である事を知って来院した。
治療と経過
肩の緊張があり圧痛もあった。その他全身を調べてみると頚の前側の緊張と腹部(おへそ周り)硬結があった。手足のツボで頚の緊張を取り、足の呼吸を深くするツボに鍼をした。加えて、肩こり治療を行い初日の治療を終了した。終わった後は少し息苦しさが減ったと言っていたがスッキリした感じではなかった。2診目に来られた時は喉の詰まりが少し減って食欲が出たと言っていたので、頭痛、めまいの治療に重点を置いた。10回の治療(約1ヶ月半)でめまいはほとんどなくなった。こめかみの辺りの重だるさは残っているが大分気にならなくなった。疲れがたまるとまだ少し頭が痛くなるが頭痛薬は飲まずに済んでいる。喉の詰まりや息苦しさがまだあるために継続して治療中である。
同時に治療した症状
めまい・肩こり・自律神経
主な治療穴(ツボ)と活法整体
合谷、外関、懸鐘、太衝、坐骨切り、内外腹斜筋の導引
まとめ
疲れがたまると辛い症状が出てしまうという不安を常に持っていて、こういったマインドも大きく影響しているので改善には少し時間がかかってしまう。多くの症状が絡み合っているので治療方針を立てることが難しかったが、患者様のその都度の辛い症状を聞いて、主にはそこにアプローチすることを心掛けた。改善に時間がかかることを説明して患者様も理解してくれた上で根気強く通院してくれたので結果が出てくれた。
症例4(頭痛・頚痛)
患者
50代 女性 豊川市
来院
2016年11月
症状
頭痛(後頭部)で来院。7年前に交通事故を起こしている。3年くらい前から頭痛で辛い日が多くなってきた。右腕が重だるく、親指、人差し指に痺れがある。病院で頸椎ヘルニア(C5-6)と診断された。1週間前から急に頭痛と頚痛がひどくなり夜眠れないほど痛い。夜中も痛みで目が覚めてしまう。薬を飲んでいるがあまり効かない。昔、肩こりで鍼治療をして良かったことを思い出して来院した。
治療と経過
治療前は頭よりも頚の方が痛むということで触診してみると、頸椎の右側にかなりの硬結(緊張)があった。また肩甲骨内縁(右側)にも緊張があった。聞いてみると肩甲骨付近も時々痛むようであるが頭痛や頚痛に比べると気にならない程度だと言っていた。足上げテストを行ってみると骨盤の動きが悪いことがわかった。腰も良く痛くなるようである。足のツボで頚の緊張を取り、肩甲骨周りの緊張を取る手技を行い初日の治療を終了した。2診目に来た時に聞いてみると初診日の夜は久しぶりにぐっすり眠れたと言って喜んでいた。2回目からも同様の治療を行い骨盤の調整も行うようにした。4回目の治療を終わった時には頭の痛みは気にならなくなってきたと言っていた。腕の重だるさや肩こり感が残っているため継続治療を勧めたが、それ以降来院していない。
同時に治療した症状
肩こり
主な治療穴(ツボ)と活法整体
僕参、合谷、三陰交、肩井の牽引、坐骨切り、骨盤回し
まとめ
頚の緊張が特にひどかったが、全体的に体が硬く関節の可動域も少なかったので骨盤を含めた全身調整をすることによって頚肩の緊張も取れてきた。頚だけにアプローチしていたらもう少し時間がかかっていただろうと推測される。頭痛が軽減されたところで来なくなってしまったのでその後の再発が心配である。
症例3(頭痛・めまい・耳鳴り)
患者
20代 女性 豊川市
来院
2016年10月
症状
頭痛(こめかみの辺り)、めまい、耳鳴りで来院。5年くらい前に病院で自律神経失調症と診断された。4年前にもめまいで苦しんだ時期があり、その時はメニエール病かもしれないと言われた。薬をもらって数年間は落ち着いていたが2,3ヶ月前から頭痛、めまいがひどくなってきて最近は耳鳴りも出だした。また病院に行って自律神経を整える薬をもらって飲んでいるが改善する気配がない。一日置きくらいで頭痛薬も飲んでいる。ネットで調べていたら鍼が効果的かもしれないと思い来院した。
治療と経過
治療前もふわふわする感じがあり、すこし息苦しい感じがすると言っていた。頚もたまに痛むということで触診してみると、かなりの硬結(緊張)があった。また肩甲骨内縁にも緊張があった。歯の食いしばり癖があるようで、顎と首の全面も緊張していた。足のツボで頚の緊張を取り、肩甲骨周りの緊張を取る手技を行い初日の治療を終了した。「ふわふわする感じがなくなった」と言っていた。2回目からも同様の治療を行い、5回目の治療を終わったころに、歯の食いしばり癖が抜けてきた。それと同時に頭痛も減ってきて頭痛薬を飲まなくても済むようになった。めまい、耳鳴りは完全になくなってはいないが気にならない程度にまでは収まった。
同時に治療した症状
肩こり、めまい、耳鳴り
主な治療穴(ツボ)と活法整体
水泉、僕参、合谷、肩参、肩甲骨の導引、肩回し
まとめ
昔から気づくと歯を食いしばっていることが多いと言っていたが、頚肩の緊張を取ることでその癖も徐々に取れてきた。自分でも神経質だと言っていたが一日一回数秒の耳鳴りでも不安に思ってしまうようである。そのくらいの症状はほとんどの人が持っているよと教えてあげるとだいぶ気持ち的に楽になったようである。
症例2(頭痛・肩こり)
患者
40代 女性 豊川市
来院
2016年8月
症状
肩こり、頭痛。15年くらい前からずっと慢性的に頭痛と肩こりに悩まされていた。マッサージには頻繁に通い、かなり強く揉んでもらっている。右肩のコリがひどくなると目の奥の方からズーンと痛みが出てくる。常に方から首にかけて何かが乗っかっているような重だるさがある。毎日頭痛薬(ロキソニン)を飲んでいる。最近は飲まない日はなく一日に1~3回飲んでいる。腕の痛みで来院したが鍼治療が頭痛に効果的だと知って頭痛治療を始めた。
治療と経過
手を後ろに組もうとすると腕から肩、肩甲骨内縁にかけて痛む。頭痛持ちの人特有の頚の緊張があったため足のツボを使って首の緊張を取った。その後、肩甲骨周りの緊張を取る手技を行い初日の治療を終了した。「初日の治療の帰りの車の中でスーっと頭痛が引いていく感じがした」と言っていた。2回目からは坐骨付近の調整も加えて僧帽筋の緊張を取って行った。肩が楽になると頭痛無くなると言っていた。6回目の治療を終わったころに、肩こり感はまだあるが頭痛は無くなったということなので頭痛の治療としては終了した。その後月2回のペースで来院しメンテナンスを行っている。ただ、毎日頭痛薬を飲む生活を10年以上続けてきたため薬をやめることができないでいる。頭痛がなくても頭痛が襲ってくる恐怖心から予防的に薬を飲んでしまっている。何とかやめるように説得中である。
同時に治療した症状
肩こり
主な治療穴(ツボ)と活法整体
足太陽、T6(2)、肩中兪、坐骨切り、肩甲骨の導引、肩井の牽引
まとめ
薬への依存は本当に怖い。1か月以上頭痛はないが薬をやめることができない。心のどこかに「薬を飲んでいるから頭痛が起きていないんだ」という思いがあるようだ。私の力不足も感じるが、薬をやめるには施術者に頼るだけでなく本人の決意と覚悟も必要である。
症例1(頭痛・めまい)
患者
40代 女性 豊川市
来院
2015年6月
症状
肩こり、頭痛、めまい。20年くらい前からずっと慢性的に頭痛と肩こりに悩まされていた。車で長距離を移動したり、仕事で疲れると頭が痛くなる。仕事は立ち仕事で指先をよく使う。首の付け根辺りから後頭部にかけて締め付けられるように痛くなる。週に1、2回頭痛薬を飲んでいる。もう慣れてしまって半ばあきらめていたが、たまたま当院が近いという理由で来院した。来院時に頭痛は無かった。
治療と経過
本人は自覚していなかったが首の回旋可動域がかなり少なかった。検査で股関節に異常が診られたので股関節の調整をしたら首の回旋可動域が広がった。指先を使う仕事をしているという事で指先の緊張を取る手技を行うと、さらに首の回旋可動域が広がった。さらに足と肩周りのツボを使って首の調整をした。初日の治療終了後しばらくして頭痛が起きた。翌朝はいつもより肩が重たく感じたが翌々日はスッキリしていた。車で長距離を移動するとキツイという事だったので、2回目からは坐骨付近の調整も加えた。週1回の治療を続けて、2ヶ月後くらいには肩こりはあまり感じなくなってきた。その頃には頭痛薬もほとんど飲まなくてよくなり、めまいもほとんど無くなった。症状がかなり改善したので治療を終了して月1回のメンテナンスを勧めておいたが来院しなくなった。半年後くらいに娘さんを治療してほしいと言って来院したので肩こりと頭痛、めまいの症状を聞いたら「肩こりは若干あるがそれほど気にならない。めまいは早朝以外はほとんど無い。頭痛もたまにあるが何とか薬を飲まないで済んでいる。」と言っていた。
同時に治療した症状
肩こり、めまい
主な治療穴(ツボ)と活法整体
六谷、水泉、風池、T3(3)、扇の調整、坐骨切り、肩甲骨の導引
まとめ
本人は一回だけで通院するつもりはなかったようだが、改善例を話しているうちに気が変わって頑張って通院してくれた。指先の緊張やお尻、脚の緊張が大きく影響していたと考えられる。もちろん肩甲骨周辺も凝っていたが、そこだけの治療しかしていなかったら、恐らく半年もすれば悪い症状がまた出てしまっていたと思われる。全身のトータルバランスを考えてうまくいった例である。
同じ病名や症状であっても効果には個人差があります。また、あくまでも当院の治療例であり、鍼灸の一般的な効果を意味するものではありません。